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【初期研修医向け】医師のプレゼンのコツ5選【カンファを乗り切ろう】

研修医くん

症例のプレゼンテーションが苦手だなあ。

研修医くん

スムーズにプレゼンして今日のカンファを無難に乗り越えたい。

こんな人に向けた記事です。

僕は専攻医ですが、これまで何度もプレゼンを行っています。

おちば

人前で話すのが苦手なので、最初は何度もプレゼンを失敗しました💦

しかし、何度もカンファレンスや申し送りなどのプレゼンが必要な場をこなす中で、自信を持ってプレゼンできるようになりました。

医学知識を頭に入れることは大切ですが、勉強するだけではプレゼンができるようにはなりません💦

この記事では、プレゼンが苦手な方がなるべく無難に乗り切るためのコツ・対策を紹介します。

無難に乗り切る!プレゼンのコツ5選

プレゼンのコツ①TPOをわきまえる

プレゼンでまず最初につまずきがちなのは、

「場違いなプレゼンをしてしまう」

というミスだと思います。

「プレゼン」と一言で言っても

①当直中に、患者対応をコンサルト

②当直明けの朝に、入院患者のプレゼン

③週に1回の病棟カンファレンスで、症例を提示

など、様々な場面でプレゼンの機会がありますよね。

服装を選ぶ時にTPO(時間、場所、場面)ごとに意識するのと同様、シチュエーションごとにプレゼンの質や内容を使い分けることが必要です。

例えば、当直中に

研修医くん

症例は80歳男性です。

30年前に糖尿病を指摘されていましたが、10年間ほど自己中断していました。20年前に近医を受診した時にHbA1c10.0と高値だったので当院糖尿病内科に受診。2型糖尿病の診断でインスリン加療が開始となっています。3ヶ月前から転倒してから、右下肢の痛みを訴えていました。1週間前から腹痛がありました。3日前から倦怠感があります。昨日から腹痛下痢があって、症状が治らないので本日当院へ受診しました。

アレルギー歴は・・・生活習慣は・・・既往歴は・・・飼ってる犬の名前は・・・

とすべての情報を伝えると、

上級医さん

結局なんの電話なの?!?!?

と、なってしまいます。

逆に、病棟のカンファレンスで

研修医くん

症例は20歳男性です。

腎生検のために入院となってます。

おわり。

で終わると

上級医さん

もっとこう、何か言うことあるんじゃないの??

と、なっていまいますよね。笑

大げさなようですが、実際には研修医のうちはこういったミスはありがちです。

救急のコンサルト → 必要最低限の情報に絞って相談する

病棟での週1カンファレンス→ きちんと病歴を話す

など、場面に即したプレゼンを意識してみてください。

プレゼンのコツ①

シチュエーションに応じたプレゼンのしかたを心がける

プレゼンのコツ②紙に「書いて」準備する

プレゼンは、最初のうちは手元に準備するカンペを書いておくのがおすすめです。

必要な情報がなにか?

いま話したいことの中のどのへんを話しているのか?

をひと目で確認できるからです。

おちば

いわば、プレゼンの地図みたいなものですね。

具体的には、僕はプレゼン用に自分のテンプレートを作ってます。

例を出してみます。

■カンファレンスでのプレゼンのテンプレート例

①イントロ(どんな人が、何で入院していて、どう治療しているか

②入院後経過 (新患なら現病歴から)

③今の問題点 (診断の根拠/治療/今後の方針

④今後の予定(退院関連)

⑤相談したいこと

この順番に説明していきます。

例えばですが・・・

①イントロ

ANCA関連血管炎に対して精査加療目的に入院され、現在ステロイド治療されている患者です。

②入院後経過 (新患なら現病歴から)

原因不明の発熱、倦怠感で前医を受診し、炎症反応上昇あり当院へ受診しました。入院時の検査では炎症反応上昇、腎機能の低下、血尿を認め、MPO-ANCA陽性でした。腎以外に明らかな臓器病変なく、腎限局型ANCA関連血管炎を考えました。腎生検を施行後、ステロイドパルス開始となり、メチルプレドニゾロン40mgで治療を開始しております。

③今の問題点と、診断の根拠/治療/今後の方針

Hb6台と貧血があり、輸血2単位を施行しています。

腎機能低下による腎性貧血を考慮しESA投与を行っているほか、出血を考慮し便潜血検査をオーダーしています。血液検査で鉄欠乏を認めており鉄剤の追加もしています。

④今後の予定(退院関連)

全身状態が悪化しており、今後自宅退院が難しい可能性があることから、最終的には転院も検討しています。

⑤相談したいこと

ご相談ですが、腎生検の結果、半月体形成やフィブリノイド壊死など活動性の高い病変を認めており、ステロイド治療開始後にANCAのtiterはまだ高く腎機能悪化も遷延していることから、エンドキサン治療や血漿交換も選択肢であると考えていますが、どうでしょうか?

たとえば、こんな感じ。

文体はですます調でなくても、キーワードの箇条書きでもOK。

大切なのは、重要な情報を漏れなく伝えることです。

プレゼンの前に自分で書き出しておけば、カンファレンスが始まってから何を話したらいいのか・・・と、ならずに済みますよ!

ただ、当直中で時間がない場合は、無理はしないでね。

プレゼンのコツ②

カンペを書いて準備しておく

ときどき、検査結果やカルテのコピーをいっぱいカンファレンスに持参している人がいますが、オススメしません。

自分で書いてまとめておいたほうが必要な情報を整理することができますし、実際のプレゼンの場で話しながら検査結果を探す作業をするのは難しいからです。

質問対策として持っておくのは良いかもしれませんが、それを見ながらの発表は、やめておきましょう。

プレゼンのコツ③実際に「話して」準備する

書く時間がない!という人にもできる作業があります。

それは、実際に声に出して話してみること。

研修医くん

いや、口に出して話すなんてめんどくさいし恥ずかしいよ・・・

そもそも時間がないし・・・

その気持ちは、とってもよくわかります。

実際、僕もはじめはそう思っていたので・・・

しかし、紙に書き出すだけで「準備完璧だ!」と意気揚々とカンファレンスに参加しても、本番でうまく話せないし、アレコレと情報の穴を指摘されることが頻回にありました💦笑

そこで、事前に本番をイメージして、実際に(大きな声では恥ずかしいのでコソコソですが)声に出して話して練習してみることを始めてみたところ、

☑スムーズに話す練習になる

☑情報が抜けおちている部分に気づく

☑内容を頭の中で整理できる

☑内容を覚えられる

などのおかげか、スムーズに話すことができるようになりました。

この方法は一見面倒ですが、コスパがとても良い方法です。

近年、アウトプットによる学習は、インプットと比較して学習効率が高いと言われています。

精神科医の樺沢医師によると、インプット対アウトプットは3:7の割合が良いとか。

書くことはもちろんですが、口に出してアウトプットすることで学習効率が上がります。

その結果、上手にプレゼンできるようになるんです。

おちば

口に出して話すのは、立派な「アウトプット」と言えます。

この記事の中で一番伝えたいコツです!

口に出すと言っても、色んな方法があります。

●PCに向かって話してみてもいいし 💻

●トイレに行ったときでもいいし 🚽

●廊下を移動中でもいいし 👣

とにかく、いつでもいいので口を動かして話してみることです。

カンペを見ながらでも良いですが、できるだけ見ずに話してみるほうが効果的かもです。

実際に話してみると、時間をかけて準備したこともスムーズに出てこないことが多いです。

そこで引っかかった部分をカルテで確認することで、本番でうまくいくようになります。

30秒-1分くらいでできることなので、是非やってみてください。

プレゼンのコツ③

実際に口に出して練習する

プレゼンのコツ④専門用語を使おう

プレゼンのときに「専門用語」をきちんと使うことは大切です。

Semantic Qualifier(セマンティック・クオリファイアー: SQ)と言われるやつですね。

たとえば、

❌「からだのだるい感じを主訴に受診した」

→⭕倦怠感を主訴に受診した

❌歩いた時の息のしんどさを訴えた

→⭕労作時呼吸困難を訴えた

などなど。

これらを使うことで

⭕ちゃんと分かってる感が出る

⭕情報が伝わりやすい

⭕状態をわかりやすく表現できる

などのメリットがあります。

最初はどういう用語に言い換えたら良いのか難しいと感じることもありますが、意識しているだけで自然と使えるようになってきます。

患者さんの主訴を的確に用語に言い換えられるように繰り返し練習していきましょう。

プレゼンのコツ④

専門用語(SQ)をきちんと使おう

専門用語への言い換えは、便利な反面、患者さんの思っているものと異なるものに変換されてしまうことがあります。

専門用語に言い換える際には、患者さんの訴えを本当にその言葉で表現してもいいのか、注意してくださいね。

プレゼンのコツ⑤デキる人の真似をする

ここまで、プレゼンで意識しておくとよいポイントや練習方法をお伝えしました。

研修医くん

そう言われても、自分が今どんなプレゼンすればいいかなんてわからないよ・・・

とイメージが沸かない方に、とっておきの方法があります。

それはズバリ!

デキる人をじっくり観察すること

です。

先輩でも同級生でも後輩でも、自分が「上手なプレゼンをしているなあ!」とか「こんなプレゼンがしたい!」と思える人を探して真似をしてみるのは、とても効率的です。

たとえば①で紹介したTPOに合わせたプレゼン。意識したいと思っても、指導医はどこまで細かく現病歴を求めているのかを自分1人で考えるのは大変です。

しかし、それまで何度もカンファレンスを乗り切っている先輩のプレゼンをみれば、その答えは分かるはず。

また、②や③のプレゼン前の準備方法についても、先輩や同級生など周りのデキる人がどういうふうに準備しているかを見れば、参考になります。

④の専門用語についても、デキる人が話している言葉の中で自分に取り入れることができるものは積極的に覚えてみてもいいかも。

とにかく、デキる人を真似てみることは、1人で悩むよりも効果的だと思います。

おちば

「デキる人を真似てみる」は効果バツグンの戦略です。

プレゼン以外においても、大切なスキルですよね。

もしも真似をしてもうまくいかないようであれば、勇気を出して本人にやり方を聞いてみても良いかもしれません。

他の人とプレゼンのしかたについて話す中で、自分の考えてもいなかったコツを知ることができたり、自分のプレゼンの欠点を意識することができたりと発見も多いと思いますよ!

プレゼンのコツ⑤

上手な人を真似してみよう

医師がプレゼンを無難に乗り切るコツまとめ

プレゼンを乗り切るためには

●TPOをわきまえたプレゼンを意識する

●カンペを「書いて」準備する

●実際に「話して」準備する

●専門用語を適切に使う

●デキる人を真似る

を意識してみるといいと思います。

医師である以上、プレゼンする機会は無限にあります。

最低限のプレゼンをできるように、日々練習をしていきましょう。

参考になれば幸いです!

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おちば
アラサーの男性。内科医。一児の父。 忙しすぎる若手医師に向けて、初期研修、J-OSLER、専門医試験、育児、資産形成などのお役立ち情報を、自身の経験をもとにゆるゆるアウトプットするブログです。趣味は音楽、読書、公園巡り、電車。