【J-OSLER攻略】二次評価が終わった感想と、Reject対策4つ

専攻医

やっとJ-OSLERの二次評価が終わりました〜・・・
疲れたーー

上級医

お疲れ様!これで時間ができたね。
次回の学会で発表をよろしく!

専攻医

頼むから、ゆっくりさせてくれ・・・!!

目次

二次評価を受けたよ!

二次評価を提出していましたが、先日、29症例がacceptされました^^(2021年秋)

長い戦いだった・・・

おちば

この記事では、J-OSLERの二次評価について、自分で経験してみた感想を書いておきます!参考になれば幸いです〜!

感想① 評価する先生について

一人の評価者が、一人の専攻医の29症例をみている

一人の専攻医が作成した病歴要約29個に対して、二次評価を行うのは一人の先生です。

そのため、色んな先生から要約ごとにバラバラな指摘を受けることはありません。

良いことのようですが、デメリットもあります。

それは、後述する「当たり外れ」が激しいことです。

評価者による「当たり外れ」が激しい

SNSや噂で聞いたことがあるかもしれませんが、査読の先生によってrevision(やり直し)の厳しさが全く違います。

こだわりの強い先生によりたくさん修正されるのは、専攻医にとって一番のストレスの種になります💦

●ある専攻医は、一発でほぼ全ての症例をOKされたり、

●ある専攻医は、29症例すべてrevisionで返されたり・・・

内科学会の病歴要約の手引には、できるだけポジティブなフィードバックにとどめておくようにとの記載がありましたが、なかなか現実的には個人差が激しい印象です💦

感想② 訂正された内容について

基本的な直しが多かった

これは、僕の担当してくださった先生に関してですが、基本的な内容の直しが多かったです。

cracklesに”fine”か”coarse”をつけるように

とか、

文献の引用の仕方が間違っています」

とか、

既往歴に発症年齢を記載してください」

といった、基本的な内容が大部分でした。

周りの人の話を聞く限りでは、病歴要約の手引に記載のある形式に則っていれば、大きな直しは(基本的には)来ない印象です。

おちば

もちろん、人によっては、細かい治療内容、考察まで口出しされて大変な思いをしている同期もいました・・・💦

評価者の専門分野によって、Revisionの質や内容が変わる

特に、二次評価では、評価者が専門としている(と思われる)診療科の内容については、細かく直しが来る印象です。

僕は、糖尿病内科っぽい先生から、糖尿病の症例で「糖尿病の合併症についての記述と考察が甘い」とご指導を受けました。

(逆に、専門でない救急などの分野に関しては全くといっていいほど訂正はありませんでした。)

先生の専門分野によって、人それぞれ異なるRevisionになりそうですね。

専攻医

マニアックな知識を持っている先生に当たったら、大変なことになりそう・・・

Revisionの頻度と回数は?その内容は?

僕は、1回目は29症例中28例、Revisionとなりました💦

これは、上記にあったように、文献の引用方法や記載の仕方が間違っていたのが原因です。

そこを訂正したら、ほとんどがAcceptしていただけました。

ちょっとした記載ミスがあった部分もあり、2回の訂正が入ったものがありましたが、

別の内容の指摘は全くなく、簡単な記載の直しのみでした。

実は、公式の手引でも、Revision2回目以降に、1回目とは異なる内容の直しを求めるのは明確に「ルール違反」とされています

提出された病歴要約を Accept(承認)するまでの評価回数を最大 3 回までの評価回数としています. 修正を求める重要事項は 1 回目の査読の際の評価にてお願いします.2回目以降に、1回目の評価の際に指摘していない事項を指摘することがないようにお願いします. 2回目以降、軽微な修正を求める状況があるかもしれませんが、ご注意の程よろしくお願い いたします.

病歴要約の手引より引用

つまり、1回目のRevisionが済めば、ほとんど直しは終わったようなものです。

おちば

1回目の提出が最初で最大の難関です!

二次評価のAccept、Revision、Rejectの割合は?

二次評価では、Accept(承認)、Revision(要修正)、Reject(要差し替え)の3段階で症例ごとに評価されます。

もしも、Rejectを食らってしまうと、別の経験症例での再提出が必要となり、せっかく真心込めて作った病歴要約が使えなくなってしまいます💦

専攻医

いやいや、Rejectなんて、なるわけないっしょ!

・・・と思いたいところですが、2021年3月時点のデータでは、1%と少数ながらも、Rejectを食らった専攻医はいるようです。

なんとしてでもRejectを避ける必要がありますが、一体どうすれば避けることがでしょうか?

二次評価の対策4つ

二次評価を無難に乗り切るため、考えられる対策をあげてみました。

大前提:二次評価にたどり着く

当たり前すぎますが、二次評価まで早い段階でたどり着くことが重要です。

それは、指導医のチェックが必要だからです。

多くの指導医にとって、J-OSLERは星の数ある仕事のうちの一部です。

そのため、レポートの直しに興味関心が乏しいことが非常に多く、中には一次評価を忘れていたり、返信していなかったりする先生もよくいます。

ギリギリに指導医に提出すると、チェックが期限に間に合わなかったり、雑になってしまってrevisionのリスクが上がる可能性があります。

(指導医の先生たちが忙しすぎるので、責める気にはなりませんが。。。)

上級医に可能な限り評価を早めにしてもらえるように主体的に動くようにしましょう。

具体的には、「以前送った症例が承認していただけていないようですが、ちゃんと送れているでしょうか?」というような確認をしてみるのがいいかと思います。

対策① 提出する領域と、主病名の乖離を避ける

一次評価でも言えることですが、疾患群の領域と、主病名が同じ分野であることが重要です。

たとえば、

専攻医

感染症の疾患群の担当症例、少ないなあ。。。

あ、そうだ。この前、ステロイドパルス後に口腔カンジダになった症例がいるな。

この症例なら、「カンジダ」で登録できるじゃん、ラッキー♪

といった感じで、皆さんの中には、やむを得ず(魔が差して?)副病名を使って登録した症例は、1つや2つはあると思います。

そういった症例を、誤って病歴要約にしてしまった時に悲劇は起きてしまいます💦

症例登録の段階では特に問題になりませんが、病歴要約では「主病態」であることが求められます。

他施設の指導医

ちょっと!この症例、カンジダほぼ関係ないじゃん!

作り直し!

と、いとも簡単にRejectされてしまいます。

病歴要約を作成するときは、必ず、その領域の疾患が主病名となるように注意しましょう

対策② 誤字脱字に気をつける

当たり前すぎることですが、最も重要なのは、誤字脱字をしないことです。

誤字脱字は一次評価でさんざんチェックはされていることが多いですが、

もしもチェックが甘い上級医だった場合は注意が必要です。

誤字脱字、助詞の間違いは、評価者がダメ出ししやすいポイントです。

やる気ないアピールを自らしてしまっているようなものなので、注意しましょう。

あまりに直す部分が多いと、Rejectとなる可能性があります。

対策③ 商品名を記載しない

薬剤などの商品名を記載するのは、基本的にNGです。

これは、症例報告や学会発表でも同様かと思います。

内服歴の欄に商品名は記載するのはやめましょう。

もしも記載するなら、一般名を横に併記しましょう。

対策④ 個人情報につながる記載は避ける

個人情報につながることは絶対に記載のないようにしましょう。

個人名だけでなく、紹介された病院名など、個人の情報につながってしまうものは記載を伏せるようにしましょう。

ただし、現病歴の年については、わざわざX年と記載しなくても問題なさそうでした。(学会発表とは異なる点ですね)

まとめ:二次評価、無難に乗り切ろう!

二次評価の時にRejectされないように、気をつけるべきポイント
提出する領域と主病名の乖離を避ける
誤字脱字に気をつける
商品名で薬剤を記載しない(書くなら一般名も併記)
個人情報は記載しない

病歴要約については、こちらの記事にも参考にしてみてください!

病歴要約はなかなか大変な道のりでしたが、

基本的なミスが無いよう、一次評価でしっかりとチェックを受けていれば二次評価において大きな直しは無く乗り切れる印象です。

その年度で修了するために全てAcceptされるまでの期限は、12月20日までです!

ようやくたどり着いた二次評価。

さっさと終わらせて、充実した専攻医ライフを送りましょう!

■おすすめの本

・失敗の科学

J-OSLERについても、仕事においても、失敗から学ぶことが最も効果的な学習方法です。

失敗から学ぶことの大切さを科学的根拠に基づき述べられているおもしろい本です!

J-OSLERに関しては、

「とりあえず早く作る、提出してみて、指導されたら直す」

その繰り返しで徐々に作るスピード・質ともに上がっていくと思います。(どこまで質が必要かは疑問ですが・・・)

■関連記事です

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この記事を書いた人

アラサーの男性医師。内科専門医/透析専門医/腎臓専門医。
腎臓内科医として市中病院で勤務しつつ、フルタイム妻と一緒に実家遠方子育て中。(育児休業後)
忙し過ぎる若手医師向けに、医師のキャリア・専門医試験/レポート対策・仕事のコツ・医学の勉強などお役立ち情報を発信しています。
医師として頑張りたい、けれど家庭やプライベートも同じくらい大切にしたい!
そんな人の力になれたら嬉しいです。
趣味は音楽、読書、公園巡り。

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