専攻医総合病院で生き残るために、そろそろ腎臓指導医の取得したいな…



腎臓と透析指導医の取り方ってどうだっけ?
こんな人のための記事です。
2026年の診療報酬改訂などを背景に、腎臓内科として生き残るにはどうすべきか?という議論が最近つづいています。
将来的に基幹病院の腎臓内科は2分化されたらいいなと思ってる。
— じんにゃい (@DrKK_Kidney) March 6, 2026
少数(1-3人)で、病院全体の腎イベントの予防や管理(コンサルト)で他科の収益を守る
大規模で(5-10人)、腎炎やシャント関連治療など専門的治療を行って、自科の収益も高める
どうなんだろう。
腎臓内科は腎病理を極めようなんて思ったらあかんで
— ぎんいろ (@ginirodr) March 7, 2026
あんなもん金にならん貴族趣味だ
腎臓内科は手術、外科としてのルートしかない
手術ができれば貴族趣味も許される https://t.co/UUXKQWRkZe
こういった昨今の状況をふまえ、腎臓・透析専門医を取得後は、総合病院でのポストを確保するために次のキャリアステップとして「指導医の取得」を見据えている方も多いのではないでしょうか。
腎臓内科の領域では、「腎臓指導医(日本腎臓学会)」と「透析指導医(日本透析医学会)」の両方の取得を目指す人は多いですよね。
しかし、それぞれの学会で求められる要件(期間、論文、単位など)には明確な違いがあります。
今回は、各学会の規定を引用しながら、両者の新規申請要件を分かりやすく整理しました。
これから準備を始める先生方はぜひ参考になれば幸いです!
※あくまで2026年3月8日時点での情報です。途中で変更となる可能性もあるので正確な情報は学会のホームページをチェックしてみてください!
1. 腎臓指導医(日本腎臓学会)の申請要件
日本腎臓学会の指導医申請は、明確な「取得単位数」の規定がない代わりに、講習会の受講や教育・学術活動への主導的な参加が求められるのが特徴です。
【基本資格・必須要件】 学会の規定では、以下の4項目を「すべて」満たす必要があります。
- (1)専門医の資格取得後3年以上,腎臓専門医として十分な診療経験を有すること
- (2)申請時に会員であること
- (3)腎・尿路系に関する査読付きの論文(第一,第二発表者,あるいは責任発表者)を発表すること,症例報告でもよい。もしくは博士(医学)を有していること
- (4)厚生労働省もしくは基本領域学会・日本腎臓学会主催の指導医講習会を修了していること
一番ネックになるであろう点は、やはり(3)でしょうか。
腎臓専門医になるにあたって、特に論文や博士号の条件について記載はありませんでした。
しかし、腎臓指導医の申請では、「第一,第二発表者,あるいは責任発表者」と明記されています。
自分が発表した論文があればよいのですが、特に「透析専門医を取る際には誰かの論文or症例報告に名前を載せてもらうだけで通った」という方は注意が必要ですね。



専門医取得後に大学院に行っていない人は、なんとか査読付き論文を通しにいきたいですね!
ポイントとしては、論文はケースレポートでもOKである、という点です。
ぜひ一緒にがんばりましょう〜!


【選択要件】 さらに、以下のいずれかを満たす必要があります。
- (5)施設内外を問わず,症例検討会,研究会,学術集会などへの主導的立場(司会,座長,発表)として関与・参加すること
- (6)日本腎臓学会での教育活動(論文の査読,症例要約の査読,セミナーでのタスクフォース,講演など)
これについては、学会発表さえすればOK(しかも学会総会などじゃなくてもOK)という比較的ゆるゆるな条件なので、困る人は少ないかと思います。
2. 透析指導医(日本透析医学会)の申請要件
日本透析医学会の指導医要件は、長期間の学会所属や常勤要件に加え、「過去5年間での60単位取得」という厳密な数字のノルマがある点が特徴です。
【基本・勤務要件】 以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 専門医として登録されている者であること
- 申請時において,専門医として認定を受けた後,通算 3 年以上,認定施設または教育関連施設に勤務し,主として透析医療に従事した者であること
- 申請時において 6 年以上引き続いて本学会会員であること
- 申請時において認定施設または教育関連施設に,常勤医として勤務している者であること
専門医取得後3年以上の勤務経験が必要な点は腎臓指導医と似ていますが、「6年以上継続しての学会員歴」と「常勤医としての勤務」が明記されています。
医局関連の施設であれば認定施設・教育関連施設ではありそうですが、そうでない先生は一度自施設の認定を確認したほうがよさそう。



パートで働いている先生は取得難しそうですね💦常勤先の確保は大事!
【業績・単位要件(過去5年間)】 ここが最大のハードルになる先生も多いかもしれません。申請時より過去5年間において、以下の基準を満たす必要があります。
- 取得単位として,申請時より過去 5 年間において認定基準に掲げる 60 単位を取得していること
- 上記単位には本学会年次学術集会参加 3 回以上(うち 1 回分は本学会認定地方会参加でも可.ただし地方会参加は 1/2 回と計算される)
- 筆頭者として学会発表(論文筆頭著者での代用可)2 件以上を行っており,うち本学会年次学術集会での発表 1 件以上または本学会誌論文 1 編以上を含むこと
単位数と学会参加は、毎年透析学会総会に(オンラインでもよいので)参加していれば60単位は意外とすぐに溜まります。透析学会参加で10単位、セルトレで5単位になるので合計15単位/年は安定しているので、4年間あればいけます。
問題となるのは発表ですね。腎臓指導医とは異なり、論文または学会発表において「筆頭者」であることが求められ、本学会の年次学術集会(または学会誌)での発表が必須となります。
透析学会に毎年学会発表していればまず困ることはなさそうですが、そうでない先生はなるべく5年以内に2回を意識して、透析学会総会での発表を稼ぎたいところです。
透析専門医の取得のときに作った論文(筆頭で)がある場合は、うまくそれを使えるように5年以内に1回透析学会の発表を目指しましょう。
あと、申請時には「業績目録,業績コピー,本学会年次学術集会参加証明など所定単位の取得を証明する書類」の提出が必要なようです。
まとめ:指導医取得に向けた戦略
両者を比較すると、それぞれ準備のベクトルが異なることが分かります。
- 論文・業績のハードル …腎臓指導医は大学院に行かない(博士課程が取れない)場合はケースレポートでも良いので早めに論文作成を。透析指導医は「5年以内に筆頭者での発表2件以上(うち学会発表や学会誌を含む)」が必須なので透析学会で2回は発表あるいは論文作成を。
- 単位と参加実績 …腎臓指導医は「指導医講習会の修了」や「教育的活動」の有無が問われますが、特定の単位数は明記されていません。一方、透析指導医は「過去5年で60単位」「年次学術集会3回以上の参加」と、計画的な単位取得が不可欠です。
両方の指導医を最短で取得するためには、透析医学会の年次学術集会へのコンスタントな参加と筆頭での発表・論文作成を進めつつ、腎臓学会の指導医講習会を受講しておく、という並行した準備がカギになりそうです。
今後のキャリア安定性を目指すのであれば指導医を取っておくに越したことはないでしょう。
計画的に要件をクリアし、さらなるキャリアアップを目指しましょう!
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■腎臓内科としてのキャリアにフォーカスしてnoteでも記事を作っています














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