来年から内科専攻医だけど、いつからJ-OSLERは始めるべきかな?
こんにちは!おちば(@autumnleaveskid)です。
J-OSLERで必要な症例登録数は
- 専攻医2年目までに120症例
- 専攻医3年目までに160症例
- 専攻医3年目までに56の疾患群
と、かなりのボリュームになっています。
(※2024/10追記 J-OSLER第7世代(2024年研修開始世代)以降は、最低で160→120症例へ変更となりました!)ただし、各領域で経験が必要な最低限の症例数が設定されていますので注意です!
ついつい日々の忙しさに流され後回しにされやすい症例登録。
今回の記事では、症例登録はどのようなスケジュールで進めていくのが良いのかについて考えてみました。
ぼくの実際にすすめたスケジュールも紹介します!
①症例登録を今すぐ始めるべき3つの理由
②具体的なスケジュールの例
J-OSLERの症例登録を今すぐ始めるべき3つの理由
結論としては、
なるべく早く始めておくこと
をオススメします。
当たり前かもしれませんが・・・
どんなに忙しかろうと、早めに始めるべき理由は3つあります。
①専攻医の後半は忙しくなりやすい
②量が、とにかく多い
③病歴要約に時間をかけたい
順番に解説していきます。
理由①専攻医の後半は忙しくなりやすい
専攻医3年間を振り返ってみると、3年目は圧倒的に忙しかったです。
- 学年が上がると後輩の指導が必要になる
- 他科ローテが終わり、自分の専攻科で働く=責任が重くなる
- 結婚・出産などライフステージの変化が起きやすい
などが理由として挙げられます。
特に、意外と専攻医後半に重要なのが、ライフステージの変化です。
つまり、結婚や出産ですね。
完全に主観なんですが、医師の結婚ラッシュの時期として
- 医学部卒業時
- 研修医2年目
- 医師5年目(専攻医3年目)
が多いです。(おちば調べ)
専攻医3年目での結婚あるいは出産というイベントが起きると
- 結婚式の準備は、約1年かかる
- 子どもが生まれた直後は、睡眠は3時間おき
- 週末は、子どもの相手をするので精一杯、勉強の時間は皆無
などなど、想像を絶する世界が待っています。笑
意外と忙しかった・・・
と、あとになって後悔しても、J-OSLERに回す時間は帰ってきません。
また、大学院に入る場合は、専攻医後半の時期は院試の勉強が被って忙しくなることもありますね。
専攻医の後半は、人それぞれ色んな事情で忙しいことが多いです。
理由②量が、とにかく多いから
2つめの理由は
量がとにかく多い
です。
1つの症例にかける時間は、だいたい30分程度ですから、
◉160症例=80時間 (2024年開始(J-OSLER第7世代)以降は120症例=60時間)
にあたります。
80時間あれば、医学書は余裕で10冊以上読めますよね。
このための時間を捻出するには、スキマ時間を使うことが必須となってきます。
また、症例登録は「慣れ」の要素も強いので、書けば書くほど1症例あたりにかける時間を短くすることができるようになるので、スキマ時間に効率よく症例登録をすすめることができ、結果として終盤に焦ることがなくなるはずです。
※症例登録は、文字数も少ないぶん、書くことは決まっています。
テンプレートを使うなどして、時短していきましょう。
理由③病歴要約の時間を増やすため
症例登録を早めに進めておくことで、病歴要約に割く時間を増やすことができます。
病歴要約は
- 症例選びの手間がある
- 文字数が多い
- 外部のチェックがあるため、正確性が求められる
などの理由から、時間がかかりやすいです。
病歴要約は、症例登録よりチェックが厳しいため、指導医とのやり取りも複数回おこなうことになることが多いです。
また、病歴要約を書き始めるためには、その症例の症例登録を事前にしておく必要があります。
病歴要約に使うかも?と少しでも思った症例があるならば、すぐに登録しておくことをオススメします。
(詳しくはこちらの記事で書いています)
では、これらを踏まえて、どのようなスケジュールで症例登録をすすめていくのが良いのでしょうか?
参考がてら、ぼくのスケジュールをお伝えします。
症例登録の具体的なスケジュール
専攻医1年目:疾患群をクリアする
専攻医1年目は、疾患群のクリアに集中していきましょう。
疾患群とは「研修手帳」に記載されている症例たちを種類ごとにまとめているくくりになります。
例として消化器を上げると、
この表のいちばん左端の数字に当たります。
詳しくはこちらを参考にしてください↓
内科専攻医は、これらの疾患群の症例を主担当医として疾患群ごとに最低一つは経験することが求められていますが、
- 感染症
- 神経
- 血液
など、稀な疾患が多い疾患群は、なかなかクリアしにくいです。
必要に応じて他の診療科の先生に担当医に当ててもらうなどの工夫が必要ですが、他科の先生に相談するのは、気を使うし時間がかかります💦
1年目は他科をローテする場合も多いので、早めに色々な先生に声をかけて症例のバリエーションを増やす努力をしておくのが重要です。
また、1年目のうちに1症例でもいいので病歴要約を作っておくのもおすすめ。
雰囲気がつかめるので2年目に作るのがスムーズになるはず。
専攻医1年目→疾患群をすべて埋めるように症例登録をする
専攻医2年目:120〜140個(第7世代以降は90〜110個)終わらせる
専攻医2年目は、症例登録を120-140個(第7世代以降は90〜110個)程度まで終わらすことを目標に進めていきましょう。
専攻医1年目のうちに疾患群をクリアしておけば、あとは症例数を増やしていくのみ。
目標としては、
- 最低90個
- できれば110個程度
終わらしておくくらいで良いと思います。
ここで重要なのは、160症例(専攻医3年目修了要件)まで終わらせないこと。
勢いに任せて終わらしても悪くはないんですが、それよりも
- 2年目のうちに病歴要約を頑張る
- 3年目に、自分の進む科の症例を登録する余力を残す
ほうが重要です。
専攻医2年目→病歴要約を終わらせる。症例登録は、120-140個((第7世代以降は90〜110個)にとどめておく。
専攻医3年目:専攻科の症例で、160個(第7世代以降は120個)以上を目指す
専攻医3年目は、規定の160個(第7世代以降は120個)の作成を目指しましょう。
ここで重要なのはズバリ、
- 自分の専攻する科(サブスペ)の症例をなるべく多く登録しておく
ことです。
なぜなら、J-OSLERに症例情報を登録しておくと、サブスペJ-OSLER稼働後にJ-OSLERから症例情報を移動することが可能だからです。
J-OSLERのために登録する症例がそのままサブスペJ-OSLERに使えるのは、まさに一石二鳥。
ぜひ症例をたくさん登録しておきましょう。
症例の流用がどこまで可能かについては詳しくは、それぞれの学会ホームページで確認しておくようにしましょう。
3年目の注意点としては、最後の「修了認定」が承認されてしまったら、以降は症例登録ができないことです。
登録しようとしても
ぼくはそれを知らず、185個までしか登録できませんでした💦
症例は200個以上登録できるので、なるべくたくさん症例登録してから修了認定してもらうようにしましょう。
まとめ:なるべく早めに症例登録を終わらせよう
J-OSLERの症例登録は
専攻医後半になるにつれ忙しくなる
量がとにかく多い
病歴要約に割く時間が必要
などの理由から、早めに終わらせておくほうが良いです。
具体的なスケジュールとしては
1年目:全ての疾患群のクリア
2年目:120-140個(第7世代以降は90-110個)(+病歴要約すべて)
3年目:専攻科の症例を160個(第7世代以降は120個)以上、可能な限り登録
がオススメです。
「早めにしておくほうがいい」という、無難な結論になってしまいましたが、その理由を知っているとモチベーションになるかと思います。
参考になれば幸いです。
■病歴要約を進めていく上で、病院から家に参考書を毎回持って帰るのは大変なので、医学書はすべて電子書籍化してしまうのがおすすめです。
ぼくは、スキャナーと裁断機については以下の機種を使っています。
電子書籍化のメリットについても以前記事に書きました。
ぜひ合わせて読んでみてください。
■おすすめの本
限りある時間の使い方
いつも時間の管理に追われている…という方にオススメです。
他のタイムマネジメントの本とは一線を画す名著です!
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