『新』内科専門医試験の試験対策・おすすめ参考書をまとめてみた【いつから始める?勉強方法のコツは?】

専攻医

内科専門医試験の対策って、何をすれば良いんだろう?

こんな人のための記事です。

新しい専門医制度(新内科専門医制度)になってからの内科専門医試験の対策は、いまだに試験についての情報が少なく、何をしたらいいか悩みますよね。

今回の記事では、実際に勉強をして、2022年に第2回専門医試験を受けた経験を踏まえた上で、新内科専門医試験の対策の教材をまとめてみました。

※実際の体験記についてはこちら↓

目次

2024年の内科専門医試験の日程と概要

2023年度 第3回 内科専門医試験の概要

試験日:2024年5月26日(日)試験時間 9:00 ~ 16:40(予定)

試験会場:横浜、神戸の2地域

出願期間:2024年1月25日(木)~2024年4月15日(月)23:59まで

出願方法:内科学会のホームページの出願フォームから

受験料:30000円(税込)

内科学会ホームページより)

J-OSLERの約200個のレポートを、どうにかこうにか作ってきたのは、この試験にたどり着くため。

修了要件を満たしたら、J-OSLERの画面から出願を忘れないようにしましょう!

おちば

受験料の払い忘れにだけでなく、内科学会の年会費も払い忘れがあると受験できないので注意が必要です。

内科専門医試験の問題数・難易度

内科専門医試験の内容はどうだったのでしょうか

2022年(第2回)の試験内容

■問題数:250(うち一般問題100・臨床問題150)

■試験時間(120分):9-11時、12-14時、14:40-16:40

■平均得点率:71.35%

■合格率:90.02%

医師国家試験のときは3日間で500問(2018年以降は2日間で400問)でした

つまり、国試と内科専門医試験は1日あたりの問題数はだいたい同じです。

難易度についても、自分の周りでは難しかったという声が多かったです。

■合格率については、こちらのページにまとめています。

第4回 2024年度の新内科専門医試験の対策は?

実際に先輩へアンケート+自分で勉強した経験から、おすすめ順に並べてみました。

新内科専門医試験の対策

①認定内科医試験・総合内科専門医試験 過去問

②クイックチェック (イヤーノート2023)

③クエスチョンバンク/QBオンライン2022-2023

④THE 内科専門医問題集

⑤生涯教育のためのセルフトレーニング問題集

①認定内科医試験・総合内科専門医試験 過去問題集第1集・第2集

認定内科医試験・総合内科専門医試験 過去問題集第1集・第2集 
総合評価
( 5 )
メリット
  • プール問題として、ここに載っているものから同じような問題が出る
  • 一緒に受ける人が全員やっている
デメリット
  • 解説がほぼ皆無
  • 問題がやや古い(2018年と2016年の過去問が最新)

新内科専門医試験の原型である認定内科医試験と総合内科専門医試験の過去問が入っています。

問題数:第2集=内科認定医試験190問+総合内科専門医試験144問と少なめ

第1集=内科認定医182問+総合内科専門医134問

この2冊では

第1集:2016年の過去問(解説なし)

第2集:2018年の過去問(解説あり)

をまとめています。

内科専門医試験対策として、最優先すべきものと言えます。

まずは最新の第2集から始めて、雰囲気をチェックしておきましょう。

注意点として、解説はかなり薄めです。

勉強の際はイヤーノートを片手に勉強するのがいいと思います。

おちば

大学受験、国家試験、専門医試験・・・どんな試験でも、過去問の研究が最も大切ですね。

②クイックチェック (イヤーノート付属の問題集

クイックチェック(Yearnoteに付属)
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • シンプルな解説で、効率よく学習できる
  • イヤーノートと連携している。(電子版なら解説からジャンプ可能)
  • 最新の内容までアップデートされている
デメリット
  • 問題数が多い(2991問)
  • 解説が薄い

イヤーノートについてくる、一問一答式の問題集です。

過去問を中心に、最新のTOPICを含め必須知識をカバーしています。

問題数:2991問

※イヤーノート電子版を購入するとオンライン版クイックチェックが付いてきます

内科専門医試験では最新の知識も聞かれます。

yearnoteとクイックチェックは過去問をベースに、最新の知識を網羅しています。

自分の知り合いと話していても、試験対策として一番良かったとの声も多く、評価は高いです。

一問一答なので1-2周目を解くのは本当にしんどいですが、やるだけの価値はあります。

★ちなみに:安く買うには?

イヤーノート書籍版を購入すると、電子版のクーポンコードが付いてきます。

  • 電子版イヤーノート・クイックチェック
  • QBオンライン

あわせて 10000円くらい安くなるので、おすすめです。

おちば

電子版イヤーノート、クイックチェックに加え、後述するQBオンラインも買うことを考えると、クーポンコードを手に入れるためにも、イヤーノート書籍版を新品で買ってしまうのがおすすめです。

③クエスチョンバンク総合内科専門医試験予想問題集/QBオンライン2023-2024

★オンラインで勉強できる環境の方は、最新の「QBオンライン内科専門医試験 2022-2023」がおすすめ。

QBオンライン内科専門医試験2022-2023
総合評価
( 4 )
メリット
  • イヤーノートと連携している。(電子版なら解説からジャンプ可能)
  • 解説が丁寧
デメリット
  • 500問なので、問題数はそこまで多くない

総合内科専門医試験対策としても人気の、クエスチョンバンク。

国試を研究しているメディックメディアなだけあり、こちらも過去問をベースに作り込まれている問題集です。

解説が丁寧で分かりやすいと、評判もよいです。

また、イヤーノート電子版も持っていれば、クエバンの解説ページからジャンプして使えるのも便利です。

おちば

ぼくはオンライン版で勉強しました。めっちゃ使いやすかった!

特にこれといって不満はないのですが、強いて言うのであればQBだけで乗り切るよりは、苦手分野に関してはクイックチェックなどを使って補強するほうが安心かもしれません。

④THE 内科専門医問題集

THE内科専門医問題集
総合評価
( 2.5 )
メリット
  • 最新の知識もカバー
  • Web版、アプリ版あり
デメリット
  • 試験に準拠していないので的中率が低い
  • 解説がいまいち

有名なマニュアル本「総合内科病棟マニュアル」を手掛けている先生たちの作った試験対策本です。

問題自体はそこまで多くはないですが、1つ1つが練ってある問題のようで、本質的な理解、臨床能力のupに向いているのかもしれません。

Web版、アプリ版もあります。

こちらは比較的出版が新しいので、最新の知識をつけるという意味では良い気がします。

ただ、デメリットとしては、「試験対策」としてはQBやクイックチェックに劣る印象です。

「解説がイマイチ」、「あまり試験に出なかった」との声も多いです。

おちば

実際に解いてみた印象としては、試験対策というより実践を意識した問題集って感じです。(意識高い系って感じ・・・)

「専門医試験の対策」としては、コストパフォーマンスはあんまり良くないかも。

過去問やクエバンなど古い問題だけでは最近の知識をつけられるか不安・・・という人が手を付けているような印象ですね。

⑤生涯教育のためのセルフトレーニング問題集

生涯教育のためのセルフトレーニング問題集 

総合評価
( 2 )
メリット
  • 内科学会が出しているので安心
  • 4冊分あり、問題数も豊富
デメリット
  • 最新の内容のカバーはしていない
  • 試験対策として出されている訳ではないのでコスパ❌

セルフトレーニング問題(通称セルトレ)は、認定内科医・総合内科専門医の資格更新の方法として採用されているものです。

内科学会が出している問題集で、第1集〜4集まであります。

内科専門医試験にどこまで傾向が似ているかは不明です。内科学会自体が出している問題集なので、参考にはなるかもです。

4冊はボリュームが多いので、やるとしても最新の2018年4月に発行されたもの(第4集)で十分ではないでしょうか。

新内科専門医試験の過去問は?

2022年7月の時点で内科専門医試験の過去問は公式に発行はされていません。

しかし、過去問を想起したまとめはありますので、それを参考にするのがよいかと思います。

→2024/3現在、いろいろな事情があり、3回分とも非公開となっております💦

第1回 新内科専門医試験の過去問想起

おちば

情報が少ない中で、過去問に近い情報があるのは本当にありがたかったです!勉強開始時期(3ヶ月前くらい)に一度読んだのと、本番1週間前くらいに知識を確認するために解きました。

第2回 新内科専門医試験の過去問想起

手前味噌で大変恐縮ですが、僕も内科専門医試験を受けた後、ツイッターのみなさんと協力して第2回の過去問想起を作ってみました。

→現在非公開としております💦申し訳ありません。(必要な場合は、XでおちばへDMください💦)

第3回 新内科専門医試験の過去問想起

先輩たちの声・感想

まとめ

まだまだ情報が少ない中での試験対策は大変ですね。

長くなってしまいましたが、まとめますと

僕は

  • 過去問題集第2集
  • クイックチェック
  • QBオンライン2022-2023
  • 過去問想起

をやって、80点で合格できました🌸

これから受けられるみなさんもがんばってください!!

実際にどのようなスケジュールで進めたかについては、こちらの記事で細かく書いてますのでご参照ください。

仕事が忙しい中で勉強もすすめるのは大変ですが、少しづつ進めていきましょう!

■おすすめの記事

専門医試験を取った後にどんなふうに更新していくのがコスパ良いかを考えてみました。

大学病院での勤務について、記事にしました。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

アラサーの男性医師。内科専門医/透析専門医/腎臓専門医。
腎臓内科医として市中病院で勤務しつつ、フルタイム妻と一緒に実家遠方子育て中。(育児休業後)
忙し過ぎる若手医師向けに、医師のキャリア・専門医試験/レポート対策・仕事のコツ・医学の勉強などお役立ち情報を発信しています。
医師として頑張りたい、けれど家庭やプライベートも同じくらい大切にしたい!
そんな人の力になれたら嬉しいです。
趣味は音楽、読書、公園巡り。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 第2回内科専門医試験の合格率は、総合内科専門医試験の合格率の間違いではないですか?

    • コメントいただきありがとうございます!
      ご指摘いただいた通り、誤って合格率を総合内科専門医試験の合格率を記載しておりました・・・!大変申し訳ありません💦
      記載を一部修正しました。(合格率は9割前後を想定しているようですが、正確な数値が見当たらなかったため記載を取り消しております。)

      大切なご指摘いただきありがとうございました!

      おちば

コメントする

目次