内科専門医を目指すみなさんは、J-OSLERと呼ばれる制度を知っておられると思います。
でも、
「よくわからん・・・」
「時間がかかりそう・・・」
など、不安や不満は多いと思います。
僕も専攻医をスタートした時点では、わからないことだらけでした。
しかし、後回しにしてJ-OSLER留年なんてしようものなら、最悪の場合専門医になれないリスクがあります💦
そこで、僕個人が
「J-OSLERを始める前に知っておきたかった!」
と思う注意点や知っておくべきことをお伝えします。
なるべく効率よく、けれど無難に、J-OSLER乗り切っていきましょ!
★このシリーズでは、J-OSLERをする方に、僕が思う「最低限知っておいたほうが良さそうなこと」と、「それなりに無難に乗り越えるためのコツ」をお伝えします!
★そのため、「完成度の高いレポートづくり」を目指している先生には参考にならないと思いますので、あしからず!笑
今回は、「AIを使って病歴要約の考察を100倍効率よく作る」です!
J-OSLERのレポートの考察、いい引用文献が思いつかない・・・
入院後経過や退院処方まではすぐに書けるけど、そこから時間がかかるのよね・・・
こんな人のための記事です。
病歴要約の考察はEBMが重視されるため、引用文献を使う必要があります。
一つ一つの疾患について、いい文献を探すために
- Pubmedで検索したり
- 内科学会雑誌を漁ったり
- UpToDateを調べたり
と苦労している人は多いと思います。
どれだけネットが発達した現代でも、ドンピシャな論文に出会うまでは時間がかかりがち。
(僕は1時間以上かかることもザラでした)
また、考察をしっかり作っていく上で、引用文献は1つではなく、2-3個は用意したいですよね。
最近話題になっている「AI」の機能を駆使することで
- ものの数秒で
- 引用文献を3〜5個程度
- レポートのテーマにに完全にマッチした
文章を作ることができるようになりました。
また、J-OSLERだけでなく、初期研修医のレポート(エポック)や、サブスペJ-OSLERにも使える内容なので、ぜひ最後までお読みください!
AIを駆使することで、ちゃちゃっと終了してJ-OSLERからの解放を目指しましょう!
注意:この記事は、AIを使うことを推奨しているものではありません。あくまで、「知識の補強」という意味で利用するのが便利というだけですので、誤解のないようお願いします。
AIを駆使して病歴要約の考察を効率よく作る方法
①Perplexity AI のサイトへ行く
まずはじめに、Perplexity AIのサイトを開きましょう。
最近はChatGPTというサイトが人気ですが、医学知識について調べるなら引用文献こみで教えてくれるPerplexity AIのほうが使いやすいです。(もちろんCOIはありません。笑)
アカウントを作る必要はないので、すぐに使えます。
②「Ask anything…」の部分に、知りたいことを打ち込む(英語で)
次に、Ask anything…の部分に、自分が考察にしたい内容について聞いてみましょう。
疑問形の文章でも良いですし、「〇〇 treatment」みたいに単語を並べるだけでもいいです。
例として、「誤嚥性肺炎で入院した高齢者の症例」で病歴要約を作るとします。
「誤嚥性肺炎を予防することは可能なのか?」とかにしてみましょうか。
つたない英語力でトライしてみます。笑
質問を打ち込んだあとは青矢印をクリック。
ポイントですが、Pubmedに載っている論文に限定したければ疑問の後に 「cite pubmed」という言葉を付けましょう。pubmedのページからAIが文献を検索してくれます。(Pubmedに載っていない論文でもよいのであれば、別に付けなくてもOKです)
検索後は、数秒で文章が出てきます。
③DeepLを使って検索結果を和訳
英語の文章をそのまま読んでもいいんですが、時間のないみなさんにはDeepLを駆使するのがおすすめです。
文章をコピペしてDeepLのサイトに飛んで、そこに貼り付けるでももちろんOKですが、
さらにズボラな皆さんは、Googleの拡張機能にDeepLをあらかじめ入れておきましょう。
選択してDeepLアイコンを押すだけで和訳結果が出てきます。
④気になる引用文献にジャンプする
あとは、下にある引用文献で気になるものをクリックすれば、論文のサイトにジャンプできます。
あとは、その論文を読んでみて、書きたい考察内容にマッチするかどうか判断してみましょう。
もしも、答えや引用文献がグッとこなければ、下にある関連した検索でさらに他の文献も調べることができます。
また、追加で調べたいことがあれば、下にある検索ボックス(「Ask a follow up 」)に再び疑問を打ち込んでみましょう。
AIを使って引用文献を探すメリットは?
これ、使ってみると分かりますが、めっちゃくちゃ便利です。
引用文献をイチイチ探していた手間がほとんどゼロになります。
初めて使った時は感動しました。
人類の進歩、すごい。。。!
順調にいけば、10分くらいで考察を作ることも難しくないのではないでしょうか?
特に、レポート作りにおいては、「考察の内容をこうしようかな?」とある程度イメージが固まっている段階の人だけでなく、さらにその一歩手前の「そもそも自分が何を考察にすればいいのか分からない」という予備知識が少ない状態の人でも、検索結果が考察のヒントになり自然と筆が進むことだと思います。
検索結果をみて引用文献を色々調べていき、「こんな文献があるなら、こんなふうに書けるなあ」とイメージできる感じです。
誤嚥性肺炎というありふれた疾患ですら、文献を引用することで、いい感じに考察を充実させることができます。
perplexity AIを使う上での注意点
AIを利用して引用文献を探すと、めちゃくちゃ作業時間が短縮できます。
ただし、
- 文献の中身をきちんとチェックしてから引用する(ニュアンスが合っているかどうか)
- 考察の文章は、自分の言葉を使って作る(間違ってもDeepLの和訳をそのままコピペしない)
の2点は、注意したほうがいいと思います。
そのまんまコピペすることで、あとで剽窃として怒られたらいけないですもんね。
まとめ:perplexity AIを駆使して病歴要約の考察をサクサク作る
●引用文献を探す手間が大幅に省ける
●考察にする内容を思いついていなくても、考察のヒントが見つかる
●コピペしたり、文献内容を確認せずに引用したりするのはやめておこう
perplexity AIを使うことで、考察部分でもっとも面倒だった「引用文献を2-3個調べる」作業を一瞬で済ますことができます。
ただ、繰り返しになりますが、乱用するのはよくありませんし、あくまで自分の調べたことに加えて「知識の補強のため」という形で利用するようにしたほうが良いと思います。(個々人の良心にゆだねることになりますが…)
コピペなんてしようものなら、立派な剽窃ですからね・・・
自身の専門分野については自分の力でエビデンスを調べて蓄積していくことも大切ですし、
・引用文献の内容が、本当にニュアンスとして合致しているのかどうか
・DeepLの和訳が間違っていないか
などは各自できちんとチェックが必要です。
AIツールの利用は自己責任でお願いしますね!🙏
■関連記事
・症例登録は、引用文献は不要です。質もそこまで求められていません。
テンプレートを使ってとにかく量産していきましょう。
・こんな感じのJ-OSLERする上で役に立つ情報をまとめています。ブックマークおすすめです!
・英語論文を読むのに、DeepLの導入はもはや必須といっても過言ではありません。
Google翻訳と比較して、和訳のクオリティには歴然とした差があります。
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